生き残るために欠かせない資産運用

2019年、金融庁が発表した報告書により「老後2000万円問題」が日本をにぎわせました。
この報告書によると、公的年金だけでは老後の生活費を十分にまかなうことはできないとされており、単純計算では2000万円が不足するというデータが出ています。

ではなぜこのような問題が世間を賑わせているのでしょうか。 振り返ってみると、高度経済成長期~1990年中ごろまでは、銀行の預金金利は4%~10%ほどが一般的で「投資などしなくても銀行に預けてさえいればお金は増える」という考えが日本人に根付いた時代でした。

さらに、第一次・第二次ベビーブームがあったように働き世代が圧倒的に多く、高齢者が比較的少なかったことから高齢者に対する若者の比率も小さく老後への心配がない時代でもありました。

しかし現代に戻るとメガバンクの普通預金金利は0.001%でかつ高齢化が進み、年金の支給額も減少しています。
このことから、自分の将来は自分で考える時代に既に突入していると言えます。
つまり20代、30代であっても将来に備えて資産運用に取り組むことが重要となっています。 では、その資産運用に関して考えていきましょう。

これまでの資産運用は、投資家は投資のプロに任せておけば安心だと、自分の資産に関して証券会社の勧めを実行に移してきました。
一方の証券会社は、目先の利益を追求し短期的な売買を繰り返し手数料を獲得していました。
そんな中、フィデューシャルデューティーの名のもとで「顧客本位の業務運営に関する原則」が金融庁より発表され、金融業界の中でも時代の変化が訪れました。

資産を形成する上で求められること

  • 1. ライフステージに沿ったお金を作っていくこと
  • 2. 資産の色分けをすること
  • 3. リスクと向き合うこと

これらを人任せにするのではなく、かかりつけのアドバイザーと一緒に考えていくことです。

ライフステージに沿ったお金を作っていくこと

人生を歩んでいけば例えば結婚、子供の誕生、マイホームの購入、子供の教育、老後などといったお金のかかるイベントが待ち受けています。

一般的には例えば、結婚費用の総額が約500万円、子供一人にかかる教育費はすべて国公立に通った場合で約1000万円、すべて私立に通った場合で約2300万円、夫婦二人がゆとりある老後を過ごすための生活費の平均が約38万円と言われています。

いつ頃にどんなイベントが待ち構えているのか、そのイベントにはいくら費用がかかってどうしたらその費用を作ることができるのか、を前もって考えそれに備える形でお金を作っていく必要があります。

IFAと共に考える資産運用

資産の色分けをすること

資産の色分けをすることで無理なく資産運用をすることができます。
具体的には、日常生活で使う資金、将来に使う予定の資金、使い道の決まっていない資金の三種類に分けられます。

その中で日常生活で使う資金は出し入れしやすいように普通預金等に、将来に使う予定の資金は安定的な運用に、使い道の決まっていない資金は積極的な運用に回すことで目的や計画に向かって無理のない資産運用をすることが可能となります。

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リスクと向き合うこと

資産運用をするにあたって、当然リターンを求めているのでリスクが伴うものです。
損失が発生するリスクを避けるための手段として分散投資が効果的であると学術的にも認められています。

分散投資とは、複数の投資先へ分散するものだと捉えられがちですが、投資先の分散と同様に時間の分散も重要です。
例えばリーマンショックが発生する直前に世界の資産へ分散投資を行い、そのままにしていても損をしたまま時間が過ぎてしまいます。
買うタイミングという意味合いで時間を分散させることで、勝率を上げることができます。

これはドル・コスト平均法を用いた運用で、積立投資というのはその形となっています。

この低金利で高齢化の時代では、余裕資金は積極的に、将来使う資金は安定的に、投資先と時間を分散させて、自分の人生に寄り添った資産運用を共に考えることが重要であると思われます。

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